ミッションは
クリエイティビティを刺激する空間
外資系動画配信サービスの新オフィスを受注した設計事務所から、プロジェクト協力のご相談をいただきました。この設計事務所は私が営業担当となった当初、まだまだ関係性の構築が出来ておらず、トイレのダウンライト1灯から営業活動をスタートしました。そこから5年掛けた地道な営業とLCRの設計力で少しずつ信頼を獲得していった結果、本件のようなプロジェクトもご相談いただけるようになりました。
プロジェクトがスタートしたのは2020年。グローバルに展開する企業の場合、各国の特徴、日本でいえば和のテイストを求められることが多いのですが、本件はそれに加えてクリエイティビティを刺激する空間のオーダーがありました。
通常は1人の設計者が担当するところを、このプロジェクトは熱田さんをメインに、私と伊藤さん(現在育休中)の3名体制を取りました。私は転職してすぐのプロジェクト参画。不安はありましたが、どんな作業でもトライしてみようという気持ちで臨みました。
転職後のビッグプロジェクトでも、物怖じせずに頑張ってくれましたよね。前職でも外資系オフィスの設計経験があったと聞いていたので安心でした。
プロジェクトを進めるにあたって、
難しかった点はありますか?
難しかった点はありますか?
このプロジェクトは、リアルな打ち合わせの機会が少なかったことが難しかったですね。実際に製品を見ていただいて確認・承認をいただくことが、通常のプロジェクトよりも少なかったことは不安材料でした。光は実際に見ていただかないと“明る過ぎる”“暗過ぎる”や“色温度がイメージと違う”ということがよくあるんです。
提案の認識にズレが出ないよう、3Dグラフィックを活用して提案しました。「暗いところもつくりたい」という要望でしたが、ただ暗いだけでは陰鬱に見えます。暗めの空間は設計上失敗しやすいので、とても気を遣いましたね。お客様がこだわっておられた空間では、井戸坂さんが得意のモックアップを制作して詳細を詰めていきました。
照明は図面だけでは分かりませんから。実際は湾曲した壁面に間接照明を配置したのですが、実際に光を見ながら器具と壁の間隔を調整できるように器具を固定せず、あえて器具を動かせるようなつくりにしました。