O4セットアップサービス事業
株式会社ホリウチ・トータルサービス
PROJECT
Story

プロジェクトストーリー

SCROLL

高層タワーホテル開業に向けて
搬入管理を一手に担う

PROFILE
  • 権藤 剛GONDO TAKESHI

    営業本部 第一営業部
    2017年入社 営業職

    2017年にキャリア入社。大阪営業所で搬入、組立て、設置といった現場のノウハウを習得後、世界的なスポーツ大会の開催を機に東京営業所へ異動し、現在は営業開発室に所属。ホテルの建設ラッシュもあり、異動2年で現場責任者として10件ほどのホテル案件を手掛けた。

100社を超える納入業者を束ね
司令塔の役割を担う

2019年9月、東京都港区のThe Okura Tokyoが新たな開業を迎えた。本館が長い歴史の幕を閉じ、2棟のタワーを新しく建設するというスケールの大きい建替計画だった。そのホテル開業にあたり、資機材搬入を担うビッグプロジェクトをホリウチ・トータルサービス(以下HTS)が請け負い、担当したのが権藤さんである。
「HTSは、ホテルへの什器・備品等の搬入設置業務において、業界内で高い知名度を誇っています。私も今まで10件ほどのホテル案件を手掛がけましたが、個人的にはこのプロジェクトほどスケールの大きな案件は初めてでしたね。2棟の建物は、41階建のプレステージタワーと17階建のヘリテージウイングからなり、私はプレステージタワーの責任者を任されました。」と権藤さんは言う。
プレステージタワーは、クラブフロアを含めて13フロアに及ぶ客室、宴会場、チャペル、レストラン、クラブラウンジ、フィットネス&スパを有する都市型ホテル。当然ながらFF&E(家具・什器・備品)、OS&E(消耗品)のアイテム数も膨大になる。
「納入業者も100社ほどでした。この搬入調整がミッションでしたが、今までと違ったのは、私の立場がクライアントであるホテル側の管理者だったことです。普段は納入業者の立場として管理を行っていますが、上司を筆頭にHTS12名のスタッフが管理者として参画し、納入業者を指揮しました。その納入業者の中にHTSも入っているという、ちょっと変わった体制になりましたね。」
クライアント側の管理者を任されることは、権藤さんにとっても初めての経験。当然プレッシャーもあったが、HTSが納入業者の一角となるのは心強かったという。「HTSは全国に営業所やネットワークがあり、想定外の事態にも対応する体制が整っている。万が一、トラブルなどで他の納入業者が予定通りできない事態になってもカバーできると思いましたし、実際に各地から多くの応援もいただきました。」と権藤さんは振り返る。

想定外を想定する仕事
万全の搬入管理計画

膨大なアイテムの搬入における課題は多い。都市型ホテルであったことから使える駐車場は限られており、周辺の渋滞にも配慮する必要がある。様々な工程をまとめて管理するため、権藤さんは事前の工程表作成に心血を注いだ。
「万全を期した工程スケジュール作成が鍵になることは明確でした。各納入業社と綿密に打ち合わせし、A社は9時、B社は10時などと搬入時間やルールを1つずつ細かく決めていきましたね。工程を組み上げるまでが1つの大きな山だったと思います。」と権藤さんは言う。
その上で、想定外の事態に対応するのが管理の仕事。「納期に間に合わない業者があれば、ホテル側に繋げて打ち合わせの場をつくりました。経験があるので、建築施工に遅れが生じた際の動き方は熟知しています。施工の工程を優先し、施工と搬入でバッティングする通路やエレベーターの使用時間を分けるよう調整しましたね。」
「印象に残っているのは、レストランエリアの家具搬入です。レストランに大きな家具を搬入する予定だったのですが、搬入時になって入口から入らないことが判明したのです。オープンに間に合わせるために、急遽、搬入できるよう代替案を提案しました。」
膨大な時間と労力が必要となる仕事だが、意外にも苦労したエピソードはないという。
「苦労する前に動くことが大事なんです。想定外を想定して常に先手を打つことで、問題が起こる前に解決策を準備する。それが管理者としてのミッションです。苦労よりも、日々の達成感がたまらなく面白かったですね。」と権藤さんは笑う。
このプロジェクトがスタートしたのは2019年6月中旬、完了したのは同年8月31日。わずか2ヶ月と少しで全ての搬入・設置を成し遂げたHTS。管理者12名による指揮の下、全国各地から集結したHTSの社員や現場スタッフを含め、延べ3600名がプロジェクトに関わったという。

得たものは自信と人脈
新たなポジションで未来を拓く

「このビッグプロジェクトで学んだことは、明確な指示を出す重要性ですね。曖昧な指示はトラブルに繋がります。100社ほどに及ぶ納入業者や協力会社、現場スタッフなどの大人数を取り仕切るには、白黒ハッキリした明確な指示とルールづくりが必要不可欠だと実感しましたね。ちなみに、私自身がこのプロジェクトで得たものは自信です。」
資機材の搬入・設置という業務において、最も大切なのは何かという質問に「お客様に喜んでいただくこと」と即答した権藤さん。
「お客様が何を求めているのかをしっかりと捉え、効率的な資機材の搬入と納期の厳守、安全管理を徹底することで、期待を超える満足を届けることができます。このプロジェクトを通してお客様との繋がりが強固になり、プロジェクト終了後に別館の家具や什器の搬出・保管の仕事まで受注しました。1番の褒め言葉は、『また権藤さんと一緒にやりたい』と言ってもらえることですね。」
忘れてはならないのが、小泉産業グループのシナジー効果。「このプロジェクトでは、シャンデリアの搬入設置でコイズミ照明と連携しました。また、コイズミ照明とコラボした別のホテル案件では、通常通りの搬入が難しい状況において、海外製品をコンテナごとホテル前に着けるよう工夫したことを覚えています。このホテルチェーンでは、来年もコイズミ照明とコラボする予定です。」と権藤さんは言う。
権藤さんは現在、営業に特化した新部署での仕事に挑戦している。このプロジェクトでできた多くの人脈が、未来の原石となる。
「このプロジェクトで多くの納入業者と繋がることができ、大きな財産が得られたと思います。この人脈と管理のノウハウを、これからの受注に活かしたいですね」と力強く語ってくれた。
「HTSの仕事の面白さは、実際にやってみて初めて分かると思います。現場は日々動くので、毎日が新鮮で達成感がある。ある意味で、プロジェクト完了後より1日の達成感の方が大きいかもしれません。クライアントはもちろん、多くの人と喜びを分かち合え、家族にも誇れる仕事ですね」
そう語る権藤さんの目は、すでに未来を見据えている。
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