100社を超える納入業者を束ね
司令塔の役割を担う
2019年9月、東京都港区のThe Okura Tokyoが新たな開業を迎えた。本館が長い歴史の幕を閉じ、2棟のタワーを新しく建設するというスケールの大きい建替計画だった。そのホテル開業にあたり、資機材搬入を担うビッグプロジェクトをホリウチ・トータルサービス(以下HTS)が請け負い、担当したのが権藤さんである。
「HTSは、ホテルへの什器・備品等の搬入設置業務において、業界内で高い知名度を誇っています。私も今まで10件ほどのホテル案件を手掛がけましたが、個人的にはこのプロジェクトほどスケールの大きな案件は初めてでしたね。2棟の建物は、41階建のプレステージタワーと17階建のヘリテージウイングからなり、私はプレステージタワーの責任者を任されました。」と権藤さんは言う。
プレステージタワーは、クラブフロアを含めて13フロアに及ぶ客室、宴会場、チャペル、レストラン、クラブラウンジ、フィットネス&スパを有する都市型ホテル。当然ながらFF&E(家具・什器・備品)、OS&E(消耗品)のアイテム数も膨大になる。
「納入業者も100社ほどでした。この搬入調整がミッションでしたが、今までと違ったのは、私の立場がクライアントであるホテル側の管理者だったことです。普段は納入業者の立場として管理を行っていますが、上司を筆頭にHTS12名のスタッフが管理者として参画し、納入業者を指揮しました。その納入業者の中にHTSも入っているという、ちょっと変わった体制になりましたね。」
クライアント側の管理者を任されることは、権藤さんにとっても初めての経験。当然プレッシャーもあったが、HTSが納入業者の一角となるのは心強かったという。「HTSは全国に営業所やネットワークがあり、想定外の事態にも対応する体制が整っている。万が一、トラブルなどで他の納入業者が予定通りできない事態になってもカバーできると思いましたし、実際に各地から多くの応援もいただきました。」と権藤さんは振り返る。